父名義の実家の権利証が見つかりません。相続登記できますか?
ご相談
父名義の実家を相続することになりました。家の中を探していますが、権利証が見つかりません。どのような書類なのかも、どこにあるのかも分かりません。権利証がないままでも、相続登記はできますか。
探さなくて大丈夫です。相続登記に権利証は必要ありません
相続登記では、亡くなったお父さまの権利証は使いません。見つかるまで手続きを止める必要はありません。権利証は再発行できませんが、この相続登記には必要ない書類です。探す作業はいったん終えて、相続登記の準備へ進んで大丈夫です。
権利証は、不動産を購入したときに受け取る書類です。大切に保管されていることが多いため、相続登記にも必要だと考えて、家の中を探し続ける方は少なくありません。
「相続登記に必要ない」と「処分してよい」は、別の話です。権利証は、親御さんがその不動産を取得したときに受け取った書類です。後から見つかった場合は、捨てずにそのまま保管してください。
権利証について、先にお伝えしたい3つのこと
- 相続登記の必要書類ではありません売買などで使う権利証と、亡くなった方から名義を移す相続登記は分けて考えます。権利証の有無を理由に、相続登記を止める必要はありません。
- 権利証は再発行できません権利証や登記識別情報は再発行されません。ただ、相続登記ではそもそも使わないため、再発行できないことも手続の妨げにはなりません。
- 後から見つかったら、そのまま保管します古い住所や私道の持分など、現在の登記を確認する手掛かりになることがあります。必要書類ではありませんが、見つかったものを急いで処分する必要もありません。
権利証がなくても、相続登記はそのまま進めます
- 権利証探しを、いったん終える
見つけてからでなければ相談できない、ということはありません。権利証だけを探し続ける必要はありません。
- 相続登記の対象になる不動産を確認する
相続登記では、権利証ではなく現在の登記を確認します。土地、建物、私道の持分などに漏れがないかを見ます。
- 相続登記に必要な書類で準備を進める
遺言書の有無、相続人、誰が不動産を取得するかに合わせて、戸籍などの必要書類をそろえます。
私なら、まず権利証探しを終えてよいとお伝えします

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
「権利証が見つかりません」と相談されたら、私はまず「探さなくて大丈夫ですよ」とお伝えします。権利証は、相続登記の必要書類ではないからです。
そのうえで、現在の登記を確認します。今の名義は誰か。土地と建物のほかに、私道の持分はないか。抵当権などの登記は残っていないか。相続登記の対象を、現在の登記から確かめます。
何が必要か分からなくても、書類はそのままで大丈夫です
- 現在の登記を取り、相続登記の対象になる土地と建物を確認する
- 私道持分など、見落としやすい不動産がないか確認する
- 手元に残っている書類を、必要なものと保管しておくものに分ける
- 相続関係に合わせて、相続登記に必要な書類をそろえる
書類を選別してから相談する必要はありません。そのままお持ちいただくか、ご自宅へ伺って一緒に確認することもできます。
権利証が見つからないままでも、相続登記の確認を始められます。
父名義の実家の相続登記を相談するさいたま市浦和区の事務所/全国の不動産に対応関連Q&A
亡くなった父の権利証は、再発行してもらえますか?
権利証や登記識別情報は再発行されません。相続登記では亡くなった方の権利証は必要書類ではないため、見つからないままでも手続きを進められます。
権利証が後から見つかったら、捨ててもよいですか?
すぐには処分せず、そのまま保管してください。古い住所や、私道持分など別の不動産を確認する手掛かりになることがあります。
権利証をなくすと、不動産の所有権もなくなりますか?
なくなりません。権利証が見つからないことだけで、所有権や登記名義が消えるわけではありません。
相続登記が終わると、新しい権利証はもらえますか?
相続登記の申請人となって新たに所有者になった方には、登記識別情報が通知されます。受け取った後は大切に保管します。