登記簿を見たら父の持分が一部だけでした。相続登記の対象はどこまでですか?
ご相談
父の土地だと思って登記事項証明書を取ったところ、父の名前の横に『持分2分の1』と書かれていました。もう半分は叔父の名前です。相続登記では土地全体を私の名義にするのでしょうか。
相続登記の対象は、お父さまが持っていた持分です
登記にお父さまの持分が2分の1と書かれていれば、相続登記で名義を変えるのはその2分の1です。叔父さまの持分は、お父さまの相続登記によって変わりません。
『父の土地』と聞いていても、登記を見ると親族や第三者との共有になっていることがあります。『持分2分の1』は、土地の一方の半分を指すわけではありません。一つの土地全体に対する所有権の割合です。
まず、現在の登記で3点を確認します
- お父さまの持分はいくつか土地の登記事項証明書で、お父さまの氏名と持分を確認します。昔の権利証だけでは、現在の持分までは確定できません。
- ほかの持分は誰の名義か叔父さまなど、ほかの共有者の氏名と持分を確認します。亡くなった別の方の名義が残っていれば、その方の相続についても別に検討が必要です。
- 建物や私道はどう登記されているか土地の持分が分かっただけでは、建物や私道の名義まで決まりません。それぞれの登記を確認します。
お父さまの2分の1を相続しても、土地全体が自分名義になるわけではありません
たとえば、登記に『父 2分の1、叔父 2分の1』と書かれていて、お父さまの持分を子ども一人が相続する場合を考えます。相続登記の後は『子ども 2分の1、叔父 2分の1』になります。
相続人が複数いる場合は、お父さまの持分を誰が取得するかによって、相続登記後の持分も変わります。遺言書があるのか、遺産分割協議で取得者を決めるのか、それとも法定相続分で登記するのかを確認します。叔父さまの持分を、お父さまの相続登記に含めることはできません。
土地と建物が別々に登記されている理由は、土地と建物の相続登記で説明しています。家の前の道路については、私道の持分も別に確認する必要があります。
土地全体を使う予定があるなら、共有者の持分も確認します
相続登記によってお父さまの持分を取得しても、土地全体を一人で所有することにはなりません。土地全体を売却するには、ほかの共有者にもそれぞれの持分を売却してもらう必要があります。売却を考えているなら、共有者が応じるかも確認しておきたいところです。
『2分の1』は一つの不動産についての所有割合です。一方、土地が二筆ある、建物が別にある、私道の持分があるというのは、相続登記の対象となる不動産の数の話です。両方を現在の登記で確認します。
私なら、まず土地ごとの名義と持分を見ます

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
『父の土地は半分だけでした』と伺ったら、現在の登記を確認します。どの土地の何分のいくつがお父さま名義なのか、建物や私道にも持分があるのかを確かめ、今回相続登記する不動産と持分をお伝えします。
お父さま名義の持分を確認し、相続登記を進めます
- 土地・建物・私道の現在の登記を確認する
- お父さま名義の持分と、ほかの共有者の持分を分けて確認する
- 遺言書や遺産分割協議の内容に合わせて申請書を作成する
- お父さまの持分について相続登記を申請する
持分が分からなくても、登記事項証明書をまだ取得していなくても大丈夫です。古い権利証が手元にあれば、不動産を探す手掛かりになることがあります。現在の持分は登記で確認します。
不動産の名義と持分の確認から、戸籍収集、相続登記までご相談いただけます。
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父の持分が2分の1なら、土地のどこか半分を父が所有しているのですか?
いいえ。共有持分は土地全体に対する所有権の割合です。土地の場所を半分に分けたという意味ではありません。
叔父の持分も一緒に私の名義にできますか?
お父さまの相続登記だけで叔父さまの持分は変わりません。その持分を取得するには、取得する理由に応じた別の登記が必要です。
土地が共有なら、建物も同じ割合の共有ですか?
同じとは限りません。土地と建物の登記は別々です。建物の名義と持分は、建物の登記事項証明書で確認します。
父の持分を相続したあと、土地全体を売ることはできますか?
土地全体を売却するには、ほかの共有者にもそれぞれの持分を売却してもらう必要があります。売却を考えているなら、共有者が応じるか確認しておくとよいでしょう。