相続した実家の売却期間はどれくらい?かんたん診断で今からする準備を確認
ご相談
父から相続した実家を売ることになりました。相続登記はまだ準備中で、不動産会社にはこれから相談します。いつまでに売却代金を受け取り、家を引き渡せるのか、家族の予定を立てたいと思っています。登記、販売、売買契約、引渡しにそれぞれどのくらいかかるのでしょうか。
相続準備・販売・契約後を分けて、引渡しの予定を立てます
査定から引渡しまで、まずは半年ほどを一つの目安に考えます。相続した実家では、これに戸籍収集や遺産分割などの準備状況を合わせて予定を立てます。相続登記の準備と査定は並行できます。希望する入金・引渡し時期と、今どこまで準備できているかを、不動産会社と司法書士へ伝えてください。
半年ほどという目安は、全日本不動産協会埼玉県本部の一般的な売却案内によるものです。相続した物件だけの平均期間ではなく、買主が見つかる時期や相続の準備によって長くかかることもあります。
売却期間を見積もる前に、4問のかんたん診断
- 希望する入金・引渡し時期家族の転居や片付け、納税などの予定から、いつまでに残代金を受け取り、鍵を渡したいかを考えます。希望日は買主が見つかる時期を保証するものではありません。
- 相続人と実家を取得する人遺言書の有無と相続人を確認し、誰が実家を取得して売主になるかを決めます。遺産分割協議や書類の準備がどこまで進んでいるかで、申請前の期間が変わります。
- 現在の相続登記の進み具合戸籍の収集や協議書を準備している段階なのか、申請済みなのか、完了しているのかを確認します。申請後の完了予定日は管轄の法務局の最新表示で確認します。
売却日程のために、何から準備する?かんたん診断
進捗 1 / 4問
買主との売買契約は済んでいますか?
契約書に署名し、決済・引渡し日を決めている場合は「はい」を選びます。購入申込みや査定だけの段階なら「いいえ」です。
質問と結果の目安をまとめて読む
契約・希望時期・相続の準備について4問に答えると、今から優先して確認することが分かります。迷う項目は「まだ分からない」を選んでください。
- 買主との売買契約は済んでいますか?
契約書に署名し、決済・引渡し日を決めている場合は「はい」を選びます。購入申込みや査定だけの段階なら「いいえ」です。
- はい:契約書に定めた決済・引渡し日から、残りの準備を確認します。
- いいえ:買主を探す販売期間を含めて、予定を組みます。
- まだ分からない:購入申込み・契約・決済のどの段階かを不動産会社へ確認します。
- 入金・引渡しの希望時期は決まっていますか?
家族の予定から、残代金を受け取り、家を引き渡したい時期を考えて選びます。まだ具体的な時期を決められない場合は「まだ分からない」です。
- はい:希望日を基準に、販売条件と登記準備を逆算します。
- いいえ:先に家族の予定と、売却後に必要な期間を確認します。
- まだ分からない:入金や引渡しを急ぐ事情があるかを整理します。
- 実家を取得して売る人と、売る方針は決まっていますか?
遺言書や相続人全員の話合いで決まっている場合は「はい」です。
- はい:名義と売却方針に合わせて相続登記の準備を進めます。
- いいえ:相続人と、誰が実家を取得して売るかを先に話し合います。
- まだ分からない:遺言書と相続人を確認し、決まっていない点を整理します。
- 相続登記は申請済み、または完了していますか?
申請済みなら「はい」を選び、完了予定日を確認します。申請前なら「いいえ」、申請したか分からない場合は「まだ分からない」です。
- はい:完了書類または申請後の完了予定日を確認します。
- いいえ:戸籍、遺産分割、申請書類の準備にかかる期間から見積もります。
- まだ分からない:現在の登記名義と、申請の有無を確認します。
結果の目安と次にすること
期間を考えるときは、相続準備、登記申請後、買主を探す販売、契約後の決済・引渡しを分けて確認します。
- 契約書の決済・引渡し日から逆算します
契約書で決めた決済・引渡し日を基準に、残っている準備を確認します。買主の残代金の準備状況や、売主として用意する登記書類、家財の搬出について、不動産会社と司法書士へ確認してください。
次にすること:- 決済・引渡し日の条件を確認する:相続登記の完了状況と、司法書士から案内された必要書類の準備状況を不動産会社と司法書士へ伝えます。
- 希望時期に合わせて、販売と引渡しの条件を相談します
取得する人と相続登記の準備が確認できているため、希望する入金・引渡し時期を不動産会社へ伝えます。売出価格や引渡し条件を相談してください。申請中なら、相続登記の完了予定日も合わせて確認します。
次にすること:- 希望日と、動かせない予定を共有する:不動産会社には販売条件を、司法書士には現在の登記と相続準備の進み具合を伝えます。
- 相続人と、実家を取得して売る人を先に決めます
遺言書と相続人を確認し、誰が売主になるかを決めます。遺産分割が必要な場合は、実家を取得する人と売却代金の分け方を相続人全員で話し合います。査定は、この話合いと並行して相談できます。
次にすること:- 遺言書と相続人を確認する:実家を取得する人、売却代金の分け方、協議書を作成する時期を話し合います。
- 申請前の準備と、申請後の完了予定日を分けます
戸籍収集、相続人確認、遺産分割、申請書の準備にかかる期間は家庭ごとに変わります。申請後は管轄の完了予定日を確認します。買主へ名義を移す前に相続登記を完了させておく必要があります。
次にすること:- 相続登記の進捗を司法書士へ伝える:売却希望日や買主の有無も合わせて伝え、申請前に不足している資料と申請後の予定を分けて確認します。
- 査定・販売・契約のどこにいるかを確認します
買主を探す販売中なのか、購入申込みを受けたのか、契約済みなのかで、確認する日程が変わります。不動産会社に現在の段階とこれからの予定を聞いてみてください。
次にすること:- 販売の段階と次の予定を確認する:購入申込み、契約日、決済・引渡し日の有無を確認し、相続登記の状況と一緒に司法書士へ共有します。
- 販売を始める時期と、引渡し条件を相談します
名義や売却方針の確認ができ、相続登記も申請済みか完了しています。申請中なら完了予定日を確かめ、不動産会社と売出価格・販売開始時期・引渡し条件を相談してください。
次にすること:- 現在の登記と売却条件を確認する:土地・建物の範囲、希望する引渡し時期、査定額の根拠を確認し、相続登記の進み具合も共有します。
この診断は、売却期間を確定するものではありません。回答内容は保存・送信されません。
登記・販売・契約・引渡しの期間を分けて考えます
売買契約を結んでも、その日に売却代金の全額を受け取れるとは限りません。残代金を受け取り、契約で決めた条件で家や鍵を引き渡すまでの期間をあらかじめ見込んでおきます。
- 相続人・取得者・不動産の範囲を確認する
遺言書、相続人、土地・建物の登記簿を確認します。遺産分割協議書の取り交わしや、必要書類の収集が残っている場合は、その期間を個別に見積もります。
- 相続登記の準備と査定を並行する
相続登記が終わるまで査定や売却相談を止めておく必要はありません。売る方針と希望時期を不動産会社へ、登記の状況を司法書士へ伝えます。
- 相続登記を申請し、管轄の完了予定日を確認する
申請後にかかる期間は、管轄の法務局が公表する完了予定日で確認します。戸籍収集や遺産分割など、申請前の準備にかかる期間とは分けて考えます。
- 販売を依頼し、買主を探す
不動産会社へ販売を依頼し、内見や購入申込みに対応します。買主を探す期間は、立地や建物の状態、売出価格、市場の状況などで変わります。売出し後の反応と価格を定期的に確認します。
- 売買契約を結び、契約条件に沿って準備する
売買契約で決済・引渡し日を決めます。買主の融資手続き、売主の家財の搬出、登記書類など、双方の準備に必要な期間を確認します。
- 残代金を受け取り、決済・引渡しを行う
決済日に残代金を受け取り、契約に沿って鍵などを引き渡します。買主へ所有権を移す前提として相続登記が必要です。相続人申告登記だけで売却できるわけではありません。
販売は何か月?登記や契約後はどのくらい?
相続登記の準備と査定は並行できます。販売開始の時期を不動産会社に相談しながら登記の準備を進め、買主への名義変更に間に合うかを司法書士と確認します。
相続登記の申請前
戸籍収集、相続人の確認、遺産分割などの準備期間です。相続人の人数や書類の取得状況、話合いの進み具合で変わります。
相続登記の申請後
管轄の法務局で完了予定日を確認します。法務局によって異なり、書類に不備があれば予定より長くかかることがあります。
買主を探す販売
2025年の首都圏統計では、登録から成約まで中古戸建住宅100.9日、中古マンション82.5日です。登記の準備や、契約後の引渡し期間は含みません。
契約から引渡し
東京建物不動産販売の案内では、1〜2か月後が多いとされています。実際の日程は、融資や家財の搬出などを踏まえ、売買契約で決めます。
販売日数は、東日本不動産流通機構の2025年首都圏統計による数値です。相続した物件だけの統計ではありません。契約から引渡しまでの1〜2か月という目安は、東京建物不動産販売の売却案内を参考にしています。
登記の期間の一例として、令和8年10月8日に確認したさいたま地方法務局本局の表示では、10月7日申請の不動産の権利登記は11月5日完了予定でした。申請から29日後で、申請前の準備期間は含みません。ご自身の申請については、管轄の最新の登記完了予定日を確認してください。
- 相続人の話合いや書類の収集に時間がかかるとき遺産分割で決まっていない点や、不足している戸籍を確認します。不動産会社には、すぐに契約できるかが未定であることと、売却希望時期を伝えます。
- 販売を始めても購入申込みがないとき内見や問合せの状況、周辺の成約事例を不動産会社と確認し、価格や販売方法を見直す必要があるか相談します。
- 入金・引渡しを急ぐ事情があるとき希望日と動かせない予定を早めに伝えます。不動産会社による買取で期間を短縮できる場合もありますが、仲介より価格が低めになることもあります。買取の可否と価格、引渡し条件を確認して選びます。
希望日から、登記と販売の予定を分けて確認します

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
私は最初に、希望する入金・引渡し時期と、現在の登記名義を確認します。売却期間を一つの平均に当てはめず、相続人の確認や協議書の準備がどこまで終わっているか、相続登記を申請済みか、販売を始めているかを分けて確認します。
契約済みなら、契約書に書かれた決済・引渡し日が中心になります。契約前なら、不動産会社には希望日と売却条件を、司法書士には登記の状況を早めに伝えます。相続登記の完了予定日だけで引渡し日を決めず、買主の融資や家財の搬出など、契約に関わる予定も合わせて確認します。
相続登記と売却の日程を、同じ予定表で確認します
- 現在の登記と相続人・取得者の確認
- 相続登記の準備・申請に関する相談
- 実家の査定、販売条件、契約・決済・引渡しの相談
相続登記だけの依頼もできます。相続登記と売却を合わせて相談したい場合も、現在の準備状況に応じてご案内します。税金の個別判断は税理士へ確認してください。
売却時期の目安を知りたいときは、希望日と現在の登記状況を整理してご相談ください。
相続した実家の売却期間を相談する契約前でも、査定や相続登記の準備と合わせて確認できます。よくあるご質問
相続登記が終わるまで、実家の査定はできませんか?
査定や売却相談は相続登記と並行して進められます。買主へ所有権を移す決済までには相続登記が必要です。詳しくは「相続登記前の実家の査定をご覧ください。
売買契約を結んだら、売却代金はすぐに受け取れますか?
契約時の手付金と、決済時に受け取る残代金は分けて考えます。契約で決めた決済日までに登記書類や引渡しの準備を整え、残代金を受け取ります。
相続登記の申請後は、何日で完了しますか?
管轄の法務局が公表する完了予定日を確認します。申請日、登記の種類、管轄、不備の有無で変わるため、全国一律の日数ではありません。申請前の戸籍収集や遺産分割にかかる期間は別に見積もります。
相続人申告登記をすれば、実家を売却できますか?
相続人申告登記だけでは、買主へ所有権を移すための相続登記は完了しません。売却前の相続登記については「実家を売る前の相続登記はいつ行うかをご確認ください。
売却期間を半年と考えて予定を立ててもよいですか?
査定から引渡しまで半年ほどを一つの目安にし、相続の準備状況を合わせて予定を立ててください。買主が見つかる時期や遺産分割の進み具合によって変わるため、入金・引渡しの希望日を早めに不動産会社と司法書士へ伝えておきます。