法定相続情報一覧図は何通必要?証明書の枚数・かんたん診断
ご相談
父の相続で、複数の銀行と実家の相続登記に法定相続情報一覧図を使います。原本は返してもらえると聞きましたが、1通あれば足りますか。兄弟それぞれでも持っておいた方がよいでしょうか。
必要な枚数は、提出先と進め方に合わせて決められます
まず、証明書を使う銀行などの提出先を書き出します。同時に手続を進めたいなら提出先ごとに用意し、順番に進めるなら返却してもらって使う方法もあります。相続人それぞれの保管分も考えて決めます。相続手続に必要な枚数であれば、何通受け取っても交付手数料は無料です。
ここでいう証明書は、法務局が認証文を付けて交付する書類です。正式には「法定相続情報一覧図の写し」と呼ばれますが、自分でコピーしたものではありません。
枚数を決める前の確認ポイント・かんたん診断
- 証明書の提出先銀行・証券会社などの提出先を書き出し、原本が必要か、返却してもらえるかを確認します。
- 同時に進めたい手続複数の提出先へ同時に送るか、返却を待ちながら順番に進めるかを決めます。
- ほかの原本の用意協議書や印鑑証明書なども、同時提出に必要な分を用意できるか確認します。
証明書の枚数は、どのように決めますか?
進捗 1 / 2問
証明書を使う提出先は、分かっていますか?
証明書を提出する予定の銀行や証券会社を確認します。
質問と結果の目安をまとめて読む
提出先と手続の進め方に答えると、枚数を決める際に確認することが分かります。
- 証明書を使う提出先は、分かっていますか?
証明書を提出する予定の銀行や証券会社を確認します。
- 銀行などの提出先が分かっている
- まだ全部は分からない
- 複数の手続を、同時に進めたいですか?
原本を別々に用意するか、返却を待って使うかを考えます。
- 同時に進めたい
- 返却を待ちながら、順番に進めたい
- まだ決めていない・手続は1か所だけ
結果の目安と次にすること
同時に提出するか、返却後に使うかで、用意する枚数を考えます。
- まず、証明書を使う提出先を確認します
銀行・証券会社などの窓口に、必要書類と原本の返却方法を確認します。提出先が分かれば、同時に送る分と保管分を考えて枚数を決められます。
次にすること:- 提出先を書き出す:証明書を使う金融機関などを一覧にします。
- 証明書以外の原本も確認する:必要な書類と、返却の希望を伝える方法を提出先へ確認します。
- 同時に提出する先ごとに、証明書を用意します
提出先ごとに証明書を用意すれば、返却を待たずに複数の手続を進められます。ただし、協議書や印鑑証明書など、同時に必要な書類も合わせて用意します。
次にすること:- 原本一式を用意できるか確認する:証明書以外の書類も、同時に提出できるか確認します。
- 相続人の保管分も考える:手続中も手元に残すか、返却後に渡すかを決めます。
- 返却方法を確認して、同じ証明書を使うこともできます
返却を受けた後、次の手続に同じ証明書を提出できます。郵送や返却までの日数を見込み、保管したい分も含めて枚数を決めます。
次にすること:- 返却の希望を伝える:原本が返却されるか、提出時の申出が必要かを確認します。
- 次の提出までの日程を考える:郵送で受け取る場合は、配達の日数も見込みます。
- 手続用と、相続人の保管用に分けて考えます
提出先が1か所の場合も、返却後に使う予定と保管する方を確認します。複数の提出先があるなら、同時に進めるか、返却を待って順番に進めるかを決めます。
次にすること:- 手続の順番を決める:返却を待たずに進めたい手続があるかを考えます。
- 相続人の保管分を考える:返却後の証明書を保管用にすることもできます。
診断は枚数を決める際の確認点を示すものです。必要な通数を確定するものではありません。
提出先ごとに用意すると、返却を待たずに進められます
たとえば、3つの銀行へ郵送で同時に手続を進めるなら、証明書を3通用意すると、それぞれへ送れます。1通を順番に使う場合は、最初の銀行から返ってきてから、次の銀行へ送ることになります。
| 使い方 | 枚数の考え方 |
|---|---|
| 複数の提出先へ同時に出す | 同時に原本を提出する先ごとに用意すると、返却待ちを減らせます。 |
| 返却後、次の提出先で使う | 原本を返してもらえるなら、同じ証明書を次の手続で使えます。 |
| 相続人がそれぞれ保管する | 手続に使った証明書を返却後に渡す方法もあります。 |
返却された証明書を相続人へ渡す予定なら、手続用と保管用を分けて数える必要はありません。手続中も手元に残したい場合は、保管用も別に用意します。
銀行では原本を返してもらえることが多いです
金融機関では証明書の原本を確認した後、返却してもらえることが多いです。たとえば三井住友銀行は、原本の提示が必要で、返却を希望する場合は提出時に申し出るよう案内しています。
原本が返ってくる時期や郵送での返却方法は、提出先へ確認します。「返してもらえるから1通でよい」と決める前に、次の手続まで返却を待てるかも考えておきます。
証明書だけ10通あっても、ほかの原本が1組なら待つことになります
遺産分割協議書を使って手続する場合、証明書のほかに協議書や印鑑証明書なども必要になります。法定相続情報の証明書は、これらの代わりになるものではありません。
証明書を10通受け取っても、複数の提出先で必要な協議書や印鑑証明書が1組しかなければ、ほかの書類の返却を待つことになります。同時に進めたい手続では、証明書だけでなく、提出する書類一式を用意できるか確認します。
銀行ごとの所定書類や、印鑑証明書の発行日についての決まりもあります。必要書類と原本の返却方法は、提出先ごとに確認します。
相続登記では、番号を使って紙の添付を省略できます
相続登記では、証明書の原本を提出し、原本還付の手続で返してもらう方法があります。複数の管轄へ紙で同時に提出するなら、返却を待って同じ証明書を使うより、別々の原本を用意する方が進めやすくなります。
ただし、現在は登記申請書に「法定相続情報番号」を記載して、証明書の原本の添付を省略する方法もあります。そのため、登記する法務局の数だけ、必ず紙の証明書が必要になるわけではありません。
この番号を使えるのは不動産登記の手続です。銀行などの手続で、番号だけを伝えればよいという意味ではありません。協議書など、一覧図で確認できない内容の書類も別に必要です。
私は、相続人それぞれに証明書を渡すようにしています

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
私がご依頼を受けた場合は、少なくとも相続人一人ひとりに、法務局から交付された証明書を渡せるように用意しています。手続を代表する方だけでなく、ほかの相続人も自分の手元に保管できるようにするためです。
これは相続人の人数分を取らなければならないという決まりではなく、私の実務での用意の仕方です。同時に進める銀行での手続や相続登記があれば、ほかの原本も合わせて、無駄に待つことがないように枚数を考えます。
穴うめしていくと、一覧図と申出書ができあがります
- 戸籍をもとに氏名や日付を入力して、一覧図と申出書を作れます
- 決めた証明書の枚数を、申出書にも記載できます
戸籍集めから申出・証明書の受け取りまで、ご依頼いただくこともできます。
証明書を使う提出先と必要な枚数が決まったら、申出書に記載します。
一覧図と申出書を無料で作る作成した書類を法務局へ提出し、確認・認証を受けた後に証明書が交付されます。証明書の枚数についてよくある質問
足りなくなったら、追加でもらえますか?
再交付を申し出ることができます。ただし、申し出られるのは最初の申出人です。他の相続人が自分の名前で再交付を受けることはできません。申出日の翌年から数えて5年間の保存期間内に、最初に申し出た法務局へ申請します。再交付の案内
証明書を自分でコピーすれば、提出用を増やせますか?
自分でコピーしたものは、法務局が交付した証明書の原本とは異なります。原本の提示・提出を求める手続では、法務局から交付された証明書を用意します。コピーでよいかは提出先の案内で確認します。
何通受け取っても、本当に無料ですか?
同じ一覧図について、相続手続に必要な枚数の証明書を受け取る交付手数料は無料です。戸籍を取得する費用や郵送料、専門家へ依頼する場合の報酬とは別です。申出書には、必要な枚数を記載します。